本『ぼくはあと何回、満月を見るだろう』を読む。
◆◇レビュー◆◇ 『ぼくは、あと何回、満月を見るだろう』という本のタイトルに、ドキリとした。 もちろん、いつか命は終わることは知っているが、永遠に続くかのように日々の生活を送ってしまうのだ。それが限りのあるものだと、本のタイトルは否が応にも突きつけてくる。 そんなふうに感じたこともあり、ファンでなくとも、誰しもが知っている坂本龍一という圧倒的に世に名を残した人物が遺してくれた本を読んでみたいと思った。 坂本龍一の活動をつぶさに追い続けるファンではなかったので、YMOで一世を風靡した坂本龍一、坂本龍一=戦メリというイメージを持つ一人で、ミュージシャン、ピアニスト、作曲家…希代の音楽家という認識だった。 一方で、東日本大震災被災地支援や脱原発活動をされているニュースを、時折目にしていた。 音楽家としての活動と脱原発などの社会的活動、点だったそれらのことが、『ぼくは、あと何回、満月を見るだろう』を読み、ようやく線になり軌跡となった。いっそう坂本龍一という人物の思考、物事の捉え方、言葉に、共感を覚えたり、心に響く箇所が随所にある自叙伝だ。
概要
概要 出典元:新潮社
命が尽きるその瞬間まで、新たな曲を作りたい。世界的音楽家、最後の言葉。
自らに残された時間を悟り、教授は語り始めた。創作や社会運動を支える哲学、国境を越えた多彩な活動、坂本家の歴史と家族に対する想い、ガンと共に生きること、そして自分が去ったあとの世界について――。幼少期から57歳までの人生を振り返った『音楽は自由にする』(2009年)を継ぎ、最晩年までの足跡を未来に遺す、決定的自伝。著者の最期の日々を綴った、盟友・鈴木正文による書き下ろし原稿を収録。
著者:坂本龍一 定価:1,900円(税抜) 発行:2023/06/21 発行所:新潮社 サイズ:四六判 288p ISBN:978-4-10-410603-5 C0095





