映画『怪物』を観る。怪物、だーれだ。「怪物」探しの果てに、私たちは何を見るのか-。

◆◇レビュー◆◇ 人の行動は、点で流れ、線になり、「事実」として積み重なっていく。その「事実」には、自分の行動の結果であり、他人の感情の入る隙間はない。 場面ごとに、登場人物の視点で映画は進んでいく。おのずと、それぞれの登場人物にシンクロして観すすめていくと、「事実」は見る角度によって、こうも変わるものなのかと思わされる。 人が認識する、”切り取られた”他人の「事実」には、自分の感情が多分に含まれているのだ。それは、本当の事実なのか疑わなければならないということだ。事実と決めつけることの危うさ、恐ろしさを感じた。時には、他人の人生を狂わせるのだから。まさに、怪物だ。 大人たちの行く先も想像するしかなく、起承転結の「結」がないが、それは消化不良ということでもなく、そして、子供たちのラストの答えを探そうとすればするほど、考えさせられる映画である。
概要
画像・概要 出典元:東宝オフィシャルサイト
大きな湖のある郊外の町。息子を愛するシングルマザー、生徒思いの学校教師、そして無邪気な子供たち。それは、よくある子供同士のケンカに見えた。しかし、彼らの食い違う主張は次第に社会やメディアを巻き込み、大事になっていく。そしてある嵐の朝、子供たちは忽然と姿を消した――。
原作・是枝裕和 脚本:坂元裕二 音楽:坂本龍一 公開日:2023/06/12 上映時間:126分 配給:東宝、GAGA★ キャスト:安藤サクラ、永山瑛太、黒川想矢、柊木陽太、高畑充希、角田晃広、中村獅童、田中裕子




